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大学4年間の総費用はいくら?国立・公立・私立を全部比較【2026年版】

更新日:2026-09-30 / 大学(まとめ) / 大学4年間の総費用比較

「大学4年間でいくらかかるか」を知っている親は少ない

高校3年間の費用は就学支援金の話題として多く語られますが、大学4年間の費用は整理されないまま進学を迎えるケースが多くあります。2026年9月30日時点でも、授業料だけでなく、施設設備費・入学金・教材費・仕送り・生活費を合わせた実質的な総費用は、国立大学の一人暮らしで約770〜820万円、私立大学の一人暮らしで約1,126〜1,176万円が目安です。

この記事では、文部科学省とJASSO(日本学生支援機構)の公表データをもとに、大学4年間の総費用を設置者別・居住形態別に整理します。修学支援新制度は授業料・入学金を上限まで減免しますが、施設費・教材費・通学費・生活費は対象外です。授業料の一部補填であり、費用がゼロになるわけではありません。多子世帯の「所得制限なし」は減免の家計基準の話であり、申請しなくても全員が受けられるという意味ではありません。


大学の学費(授業料・施設費等):4年間の学費総額(2026年9月30日時点)

国立大学の授業料・入学金は文部科学省が定める標準額です。私立大学は令和7年度入学者の学生納付金調査で、2026年9月30日時点で参照できる最新値です。本調査は隔年で、令和7年度分は2025年12月に公表されています。

国立大学の学費

費目 金額
入学金 282,000円(1回のみ)
授業料(年額) 535,800円
4年間の学費合計 2,425,200円(約242万円)

(計算:282,000 + 535,800 × 4 = 2,425,200)

公立大学の学費

費目 金額
入学金(域内出身者目安) 141,000〜282,000円
授業料(年額) 535,800円程度
4年間の学費合計 約228〜243万円

私立大学の学費(令和7年度平均)

費目 金額
入学金 240,365円(1回のみ)
授業料(年額) 968,069円
施設設備費(年額) 172,550円
4年間の学費合計 4,802,841円(約480万円)

(計算:240,365 + (968,069 + 172,550)× 4 = 240,365 + 4,562,476 = 4,802,841)

出典:文部科学省「私立大学等の令和7年度入学者に係る学生納付金等調査」

この4年間合計は、授業料・入学料・施設設備費だけです。初年度の実験実習料(平均30,290円)とその他(平均96,374円)を含めた初年度納付金の総計は1,507,647円です。実験実習料などが毎年同額とは限らないため、4年間の合計には入れていません。

私立大学の学費4年間合計(約480万円)は、国立の標準額(約242万円)の約2倍です。


生活費・仕送りを含めた「実質的な4年間総費用」

学費だけでは大学費用の全体像は見えません。JASSO「令和6年度学生生活調査」のデータを加え、居住形態別に試算します。

自宅通学の場合

設置者 年間学生生活費(自宅) 4年間合計
国立大学 1,202,600円 約481万円
公立大学 1,067,200円 約427万円
私立大学 1,905,400円 約762万円

出典:JASSO「令和6年度学生生活調査結果」(設置者別・居住形態別)

自宅通学の場合、学費に加えて食費・通学費・教材費等が含まれます(生活費の多くは家計に含まれるため数値が低め)。

一人暮らし(アパート等)の場合

設置者 年間学生生活費(アパート等) 4年間合計
国立大学 1,800,700円 約720万円
公立大学 1,750,600円 約700万円
私立大学 2,689,100円 約1,076万円

JASSOは、大学学部(昼間部)全体で、アパート等の学生生活費が自宅より約54万円高いとしています。設置者別の差は、国立が約60万円(1,800,700円−1,202,600円)、公立が約68万円(1,750,600円−1,067,200円)、私立が約78万円(2,689,100円−1,905,400円)です。差額の中心は住居費・光熱費・食費です。


総費用まとめ(入学前費用含む)

大学入学前後にも引越し費用・家電購入費等の一時費用が発生します。

JASSOの学生生活費は、学費と生活費の合計です。下の総額は、この年間額を4倍し、調査に含まれない入学前の一時費用を足したものです。学費の表は内訳の参考であり、学生生活費とは別の調査です。在学生1年分の平均を4倍しているため、入学金が1年目に偏る点は均されています。

国立大学(一人暮らし)の4年間シミュレーション

費目 金額
JASSOの年間学生生活費×4(学費と生活費の合計) 7,202,800円(約720万円)
入学前一時費用(引越し・家電等。調査の外) 約50〜100万円
4年間の総支出概算 約770〜820万円

参考として、文部科学省の標準額ベースの学費4年間は2,425,200円(約242万円)です。上の約720万円はこの学費を含む学生生活費であり、242万円をさらに足す額ではありません。

私立大学(一人暮らし)の4年間シミュレーション

費目 金額
JASSOの年間学生生活費×4(学費と生活費の合計) 10,756,400円(約1,076万円)
入学前一時費用(引越し・家電等。調査の外) 約50〜100万円
4年間の総支出概算 約1,126〜1,176万円

参考として、授業料・入学料・施設設備費の4年間は4,802,841円(約480万円)です。上の約1,076万円は調査上の学費と生活費の合計であり、480万円をさらに足す額ではありません。


修学支援新制度で軽減できる金額

修学支援新制度は、授業料と入学金を国の上限まで減免する制度です。2026年9月30日時点では、住民税非課税世帯などの第I区分に加え、多子世帯(扶養する子どもが3人以上)は所得の上限なく授業料・入学金の減免対象です。「所得の上限がない」は減免の家計基準についての話であり、申請しなくても全員が受けられるという意味ではありません。上限があり、施設設備費・教材費・通学費・生活費は対象外です。授業料の一部補填であり、費用がゼロになるわけではありません。高校の就学支援金は授業料のみ対象で、入学金は対象外です。

第I区分(住民税非課税世帯等)の場合、4年間で補填される上限の目安は以下のとおりです。JASSOの公表額は単位未満を四捨五入しています。

設置者 授業料減免(4年間) 入学金減免(初年度) 合計の上限目安
国立大学 535,800円×4=2,143,200円(約214万円) 282,000円 2,425,200円(約242.5万円)
私立大学 約70万円×4=約280万円 約26万円 約306万円

国立大学の標準額(授業料535,800円、入学金282,000円)は、この上限の範囲に収まります。私立大学の平均授業料968,069円は年70万円を超えるため、差額の約26.8万円は毎年残ります。

出典:文部科学省「令和7年度からの多子世帯に対する大学等の授業料等減免について」(大学の減免上限:国公立は入学金28万円・授業料54万円、私立は入学金26万円・授業料70万円。単位未満四捨五入)

多子世帯で家計基準を超える場合も、授業料・入学金は同じ上限まで減免されます。給付型奨学金は区分次第で、所得が高い多子世帯では0円になります。制度の恩恵を受けても、施設設備費・教材費・通学費・生活費は引き続き保護者・学生が負担します。


公立高校→国立大学 vs 私立高校→私立大学:高校〜大学の総費用比較

ルート 高校3年間(学習費総額×3) 大学4年間(一人暮らし) 合計の目安
公立高校→国立大学 約179万円(596,954円×3) 約770〜820万円 約949〜999万円
私立高校→私立大学 約354万円(1,179,261円×3) 約1,126〜1,176万円 約1,480〜1,530万円

高校の額は、文部科学省「子供の学習費調査」令和5年度版(令和8年1月16日訂正)の学習費総額を3倍した全国平均です。大学の額は、JASSOの学生生活費4年分に入学前の一時費用を足した目安です。調査の定義が違うため、合計は家計の計画幅であり、一世帯の請求額そのものではありません。この幅で比べると、7年間で約480〜580万円の差になります。


よくある誤解 Q&A

Q. 奨学金を借りれば親の負担は少なくなりますか? A. 貸与型奨学金を借りることで在学中の保護者負担を抑えることはできますが、卒業後に学生本人が返済します。第二種奨学金(有利子)の場合、4年間で借りた総額に対して利子が加わり、返済負担が長期間続きます。借入額の目安は慎重に設定してください。

Q. 浪人した場合、費用はどれくらい増えますか? A. 予備校(大手集団指導)の年間費用は約80〜150万円です。浪人1年間で100万円前後の追加支出が発生します。また、就職が1年遅れることで生涯収入への影響もあります。

Q. 医学部・薬学部は6年間なので費用が増えますか? A. 大幅に増えます。国立大学医学部でも学費は6年間で約350万円(授業料535,800×6+入学金)、一人暮らしなら生活費を含め1,100万円超になります。私立大学医学部は学費だけで3,000〜4,000万円に達するケースがあります。

Q. 多子世帯なら大学の費用はかからなくなりますか? A. なりません。2026年9月30日時点で、多子世帯(扶養する子ども3人以上)は所得の上限なく授業料・入学金を上限まで減免できます。一方で施設設備費・教材費・通学費・生活費は対象外です。私立大学では授業料が年70万円を超える部分も自己負担です。申請しなければ減免されません。所得の上限がないことは、全員が自動で受けられるという意味ではありません。


子どもの大学進学は家計の大きな分岐点です。入学金・授業料・施設費・仕送りを含めた4年間の総費用を早期に把握し、貯蓄・奨学金・制度活用を組み合わせた準備を始めることが重要です。

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